リビングに柱がある理由~富士市横割H邸構造見学会 |
H邸は、「地域型住宅ブランド化事業」に申請した住宅なので、地域材を活用する事例として工事途中を公開することになっています。
ここで、フジモクの家の「安心につながる構造」へのこだわりを是非、ご確認ください。
タイトルは、「リビングに柱がある理由」。
「開放感あふれる、広々としたリビング。2階には寝室、子供部屋。お客様のご要望通りの間取りにしました。」一見、施主様の希望を何でも聞いてくれる、良い設計方針のように思えます。でも、本当にそうでしょうか?
見た目や便利さを優先し過ぎると、実は地震など、非常時の安全に問題が生じます。
私たちは東日本大震災の遙か以前から、耐震性に重要な関連のある「直下率」、「許容応力度」等の計算を丁寧に行ってきました。
フジモクがリビングに柱を立てるのには、重大な理由があります。
現場でお見せします。本当に安心な住まいとは何なのかを。
◆許容応力度計算とは?
2階建ての木造住宅の場合、建築確認申請に用いられる構造強度の確認は簡易計算方法である「壁量計算」でよいとされています。この方法は、建物の床面積に応じて筋交いなどの耐力壁の量とバランスを検討しているだけなので、①地震の力が屋根や2階の床から壁、そして基礎にどのように伝わるか、またその伝わる力が壁の許容応力度以内なのかが検討されない。②吹抜けが考慮されていない。③長期的な荷重に対して生じるひずみや変形の量、梁桁の強度が確認されていない。といった骨組み全体の強度の確認がされていないのです。
こうした問題点を解決するには、構造計算(許容応力度計算)が必要となります。
「壁量計算」と「許容応力度計算」の大きな違いは、「壁量計算」が建物全体としての耐力壁量とバランスを検討しているだけなのに対し、「許容応力度計算」は力の伝達を確認して、部材ごとの応力を求め、その安全性を確認していく方法で、より安全で合理的な計算方法といえます。
フジモクの家は、全棟許容応力度計算による構造の強度を確認しています。
◆直下率とは?
2階の壁や柱を下の1階で受ける(上下階で壁と柱の位置を合わせる)ことは耐震上とても重要なことです。
その目安として柱・壁の直下率というものがあります。これは、柱及び壁(耐力壁=筋交いなどが入った構造上重要な壁)の上下階で一致する割合いのことです。最近の2階建て住宅のほとんどは1階に広いLDKを設けていますから、どうしても、2階の個室との壁が揃わないことが多く、100%壁を揃えることは困難です。しかし、少なくとも壁と柱の直下率は50%以上とする必要があります。と言うのも、直下率50%未満の住宅で不具合の発生率が高いという事例報告があるからです。直下率が低いと、2階の床を支えている梁に大きな力がかかります。その為、床がたわむなどの不具合が発生する可能性が高くなるのです。
フジモクの家は、柱の直下率50%以上、壁の直下率60%以上確保するよう設計しています。
長期優良住宅先導事業が進行中!
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