静岡市の「CO2地産地消」~森林、県産材住宅の価値を高めるか? |
静岡市は、昨年5月に政府が募集した「環境モデル都市」への応募を契機に、本年度、地球温暖化対策の柱として、"低炭素地域・国土形成推進調査"に乗り出したそうで、
キーワードは「CO2(二酸化炭素)の地産地消」。
CO2の排出、削減・吸収の循環を市域で完結する仕組みとして、都市と森林地域の住民の交流、森林の整備や森林資源の利用を促進する「カーボンクレジット」、「フォレストポイント」などの制度が検討されています。
「カーボンクレジット」とは、CO2の削減・吸収に資する森林の適正管理や木材・木質資源の利用促進の勝ちをクレジット化し、排出量を相殺するもの。
具体的には、森林所有者や企業などが間伐などで人工林を適正に管理することによるCO2吸収量を「森林吸収クレジット」として認証する。
さらに、市内産木材を住宅の柱や梁に使い、長期利用することで固定化されるCO2を「炭素貯留クレジット」として認証する。
また、端材や樹皮などの木質バイオマス資源の中で、まだ利用されていない切り捨て間伐材も発電などに利用し、CO2削減効果をグリーン電力証書の形でクレジット化し、流通させる「化石燃料代替クレジット」。
「フォレストポイント」とは、森林から生み出される産品の購入、森づくりへの参加などに特典を与えるもの。
具体的には、市民や企業が森林から生み出される木材や製品、農産物、サービスを購入したり、森づくり活動への参加や寄付行為をした際にポイントを与える。
ポイントは、エコツアーへの招待など森林とのきずなを見いだす機会となる特典との交換を想定しているが・・・。
今後は、「カーボンクレジット」などの制度をいかに森林の整備やCO2吸収機能の向上に寄与する形に設計、運用していくかや、林業経営が成り立つ森林にしていく具体的対策などが鍵になります。
間伐が行われた人工林(静岡市葵区、静岡新聞より)
林地に放置されたままの切り捨て間伐材の有効利用がCO2吸収増に欠かせないとすると、「クレジット」を森林整備資金に充てるなどの循環の仕組みをしっかりつくっていくことが必要でしょうね。
自分も紹介しておきながらよく理解出来てなかったするので、取り敢ず追加で、
※低炭素地域・国土形成推進調査とは・・・
静岡市が、市域の約77%を占める森林を生かし、主に市内の都市部で排出されるCO2をできる限り森林地域で削減、吸収する「CO2の地産地消モデル」を構築するため、環境省や林野庁などの関係省庁と取り組む調査。京都議定書の温室効果ガス削減目標の達成に向けた国土交通省の「広域ブロック自立施策等推進調査」の対象にも採択された。有識者らによる検討委員会やワーキンググループ、専門家検討会で具体案を検討し、三月までのモデル構築を目指す。
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