「農林水産 求人ラッシュ」、外国人労働者が「林業に活路」 |
派遣切りなどによる失業者が急増する中、後継者不足が続いていた農林水産業の求人がラッシュ状態だそうです。
不況を人材獲得の好機とする狙いで、農林水産省によると農業法人や森林組合、水産会社などの求人は全国で1800人(静岡県46人)を突破し、応募の問い合わせも2000件近く。
「近年、これだけ農林水産業への就職に関心が集まったことはない」(農水省幹部)として、国や自治体、業界団体は相談窓口設置や研修支援など就労を応援する取り組みを強化。
農水省は昨年12/24、就職相談窓口を設けたが、失業者らからの電話が鳴りやまない状態。1/13までに農水省や農林水産関係の全国団体に計380件、都道府県農業会議や森林組合などに計1600件の相談があったとのこと。
農水省が業界団体から集約した1/16日現在の全国の農林水産業求人数は計1810人。求人の急増を受けて実態を把握しようと急きょまとめたもので、内訳は農業関係が833人、林業が782人、漁業が195人。
石破茂農相は「求人情報と就職活動をマッチングすれば成果は得られる。今までそのシステムが整っていなかった」と就労促進に向けた態勢づくりに意気込み、農水省は本年度第二次補正予算案と来年度予算案で農山漁村での雇用創出に向けた支援拡充を盛り込んだが、「国の対応を待てない」と独自策を打ち出す自治体も相次いでいます。
そこで、林業は・・・。
全国森林組合連合会では、「仕事がきつく、景気の良いときには見向きもされない」といわれた林業が脚光を浴び、1/9、10に大阪で開いた説明会には1700人が来場。埼玉県が1/16に開いた就職支援セミナーも約20人の定員が満員。2月開催分は定員を増やすとのこと。
林業就業者は、1965年の26万人から2005年には5万人に減少しています(林野庁)。
そんな中、自動車産業を中心に深刻な雇用状況に直面している静岡県西部の外国人労働者が、工場勤務から林業に活路を見いだそうとしており、浜松市内の民間就職支援団体も新たな雇用の場として、広大な森林に注目しているとのこと。
昨年12月、在日ブラジル人の失業者支援を目的に発足した「ブラジルふれあい会」が募集し、スギ、ヒノキ林に足を踏み入れて説明を受ける失業中のブラジル人の家族5組。(1/16、浜松市天竜区水窪町)
参加者は「家族で安定した暮らしができるなら、山奥の急斜面な現場だろうが山間地の生活だろうが関係ない」と林業に意欲を見せているものの、受け入れ側は「家族ぐるみで山の生活に向き合わなければ長続きしない。大切なモノを背負っているという責任感が大切」(NPO法人「天竜森の学校」冨永理事長)、「仕事を覚えるのに3年は必要。短期でなく、地元に根を張る気持ちで来てほしい」(水窪町森林組合永井組合長)と。
林業側は、従事者の増加と家族で定住してもらうことで過疎化対策につながるとしてますが、今回林業に転職しても、景気が回復してきたらまた町の工場へ戻ってしまう可能性もあり、微妙な感じもします。それでも、林業の魅力に目覚めて定住する家族が一家族でも出てくれればと期待したいところです。
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