富士山大沢崩れの土砂 |
「国土交通省富士砂防事務所」では、富士山大沢崩れの堆積土砂量(たいせきどしゃりょう)が、昨年の調査から3万7千m3増えて約32万3千m3となり、土石流の発生に対する注意が必要だと呼び掛けているそうです。
この調査は、毎年、航空機を使って堆積した土砂をレーザー計測しているもので、本年度の調査では、高解像度デジタル航空カメラで源頭部を撮影したところ、新たな土砂崩壊の前兆の可能性がある幅10~30cmの開口亀裂が複数確認されました。
ちなみに、大沢崩れで土石流が発生しやすいのは初冬や春。
気温が上昇し、大雨が降ると土石流の危険性が高まるそうです。
大沢崩れでは、平成16年12月に約24万m3の土石流が発生。
下流の大沢扇状地の砂防施設で食い止めたため被害はなかったのですが、その後の4年間で約22m3の土砂がたまり、土石流発生前の土砂量に近づいているとのこと。
その土石流を食い止めた大沢扇状地からは、年間トラック数万台分の土砂が運び出されており、現状は土砂の下流域への被害を何とか食い止めている状況。
富士砂防事務所では、平成19年度から「コンクリートブロック」を大量に積んで土石流などを抑止する「ブロックスクリーン工」の施工を始めて、今年で2年目。
これは、土石流の原因となる降雨をブロックの隙間から速やかに排水できるもので、ヘリコプターで施工するため、危険な大沢崩れの底部に作業員が立ち入らずにすむ"無人化施工"だそう。
崩れ続ける富士山。脅かされる麓(下流域~潤井川から田子浦港まで)の環境。
この施工が、自然の脅威に立ち向かう有効な手立てとなるのか・・・。
左が平成16年12月、土石流発生直後の大沢崩れ。
右は今年11月、土砂の堆積が進んだ大沢崩れ。
(静岡新聞より)
大沢崩れとブロックスクリーン工の現場。
スクリーンブロック工のコンクリートブロック。
歩いている人と比べるとその大きさが分かります。
(静岡新聞より)
富士山「大沢崩れ」関連HP・・・
国交省富士砂防事務所の「大沢崩れの現状」
国交省富士砂防事務所の「富士山豆知識コーナー」
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