富士山のある風景~潤井川龍巌渕(龍巌淵) |
その周辺は、富士市では有名な桜並木もある「龍巌渕(龍巌淵~立願渕とも書く?)」。
桜の時期が一番の風景なのかもしれませんが、白い富士を背景にするとより荒々しく見える岩と潤井川の冷たい流れは、冬の風物詩といえます。
潤井川に架かる龍巌橋からの富士山。
白くなった富士山を背景に、龍巌渕の岩々。
龍巌橋から潤井川下流を眺める。
左岸に、250mは続くという桜並木。
10月下旬の夕方に通った時は、雨上がりで水量が多く、釣り人の姿もありました。
ちなみに、富士市の「ふるさとの昔話2」の中に、「龍巌渕のお膳」という話があります。
富士市公式ウェブサイトに、地元の方々に語っていただいた、市内各地に伝わる昔話として「ふるさとの昔話」と「ふるさとの昔話2」が掲載されていますが、ここには携帯電話で見ている方もいらっしゃるので、「龍巌渕のお膳」・・・一気に紹介しちゃいましょう~(笑)。
富士市の「ふるさとの昔話2」より、「龍巌渕のお膳」・・・
昔、滝戸村の名主の家で婚礼がありました。ところが、必要な百人前の膳椀がどうしてもそろいません。困った名主は、下男に探してくるように言いました。そこで、下男は、毎日あたりの村々を探し回りましたが、どうしても見つかりません。下男は疲れきって龍巌渕の岩の上にしゃがみこみ、「やれやれ、婚礼は明日だというのに膳椀が見つからない」と、途方にくれていました。
すると、「これこれ、そこで何をしておる」という声がしたのです。後ろを見ると、白いひげのおじいさんが立っていました。
下男が「実は、明日の婚礼に使う百人前の膳椀がなくて困っています」と言うと、おじいさんは「そうか、それでは明日の朝早く、この岩の上に立って願い事を言え、わしは、このふちの龍神じゃ」と言ったかと思うと、スーッと消えてしまいました。
下男は、次の朝、岩の上で「龍神様、どうか百人前の膳と椀を貸してください」と言いました。すると不思議なことに、水の上に百人前の膳と椀がプカプカと浮いてきたのです。
そのおかげで無事に婚礼を済ますことができました。翌日、下男は膳椀を丁寧にふき、お礼を言ってふちの中へ返しました。
その後、その話を聞いた村人たちも借りるようになりました。しかし、ある年、隣村の名主の家で法事があり、龍神様から膳椀を借りたのですが、返すときになってみると、なぜか一つ足りません。そして「一つぐらいわからないだろう」と、黙ってふちの中へ返してしまいました。
ところが、それからというもの、ほかの人がいくら願い事を言っても、願いがかなうことはなかったということです。
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